今年の5月にFitbitのフラッグシップモデルのChargeの新バージョンCharge 4が発売されたばかりでしたが、さらにVersaの新バージョンVersa 3、新しく皮膚電気活動センサーや皮膚温度センサーが搭載されたFitbitの新製品のSenseが発売されましたので、今回は新機能・センサーが盛りだくさん追加されたSenseを徹底レビューしていきたいと思います。

中身はトラッカー本体、充電器、Lサイズのバンドとなっています。

デザインとつけ心地
デザイン、サイズ、重さはVerse 2とほとんど変わりなく、違いは物理ボタンが無くなったくらいで、いろんなセンサーが搭載されましたが、トラッカー本体のつけ心地も悪くなく、シリコンバンドもバックル式からApple Watch風のスポーツバンドに変わり、とてもフィット感が良く、就寝時も含めて一日着けていてもまったく気になりません。

Versa 2

ただこのサイドボタンが無くなった事により、手首を曲げるとサイドのタッチセンターが腕に触れて誤作動を起こす事があり、腕立て伏せみたいな手首を曲げるエクササイズをしたりすると、タッチセンターが誤作動し、アクティビティトラッキングが一時停止状態になったりします。
またタッチセンターを長押しするとショートカット機能がオンになりますので、この誤作動でショートカット機能でAlexa機能が起動したり、コンタクトレス決済機能が起動したりして、とても不便です。
Charge 4との比較
FitbitのフラッグシップモデルのCharge 4と比較しても、重量感やつけ心地はほとんど変わりなく、画面サイズは大きいですが、トラッカー本体の厚みが同じくらいなのでとても快適に着けてられます。



常時点灯機能
Apple WatchやVerse 2でも搭載されている常時ディスプレイが点灯されている最近人気の機能です。上が画面がオンになっている物で、下が画面がオフになっている物です。


時計を傾けなくて時間を確認できるのは意外を便利で、個人的には重宝している機能です。
ただこの機能をオンにするとバッテリーの持ちが3日未満になるので、大きなデメリットです。おやすみモードをスケジュールする事により、就寝時にこの機能をオフにする事で、少し節電でき、バッテリーの持ちは4日になります。
ストレス管理機能
Senseの目玉機能の一つで、新しく搭載されたEDAセンサーは皮膚電気活動反応を測定し、 皮膚の発汗量の些細な電気量の変化を感知し、この反応を測定することでストレスレベルを出してくれます。

測定方法はEDAスキャンアプリを使ってデバイスの表面に手のひらを乗せる事で測定する事ができます。


また反応性、活動のバランス、睡眠パターンも3つを指標としてストレススコアを算出してくれます。
それぞれの指標のスコアがどのように算出されているのかも細かく説明されており、例えば反応性は、心拍数変化性(HRV)、増加した安静時心拍数(RHR)、RHR以上の就寝時心拍数、皮膚からの皮膚電気(EDA)をもとに算出されます。
まだ使用して1週間未満ですが、体が重い日、少し気分が乗らない日は、スコアが低かったので、なかなかの精度も少し驚いています。
指標が明確なので、どの点を改善すればストレスが軽減されるかがわかりますので、自分でストレス管理ができるのでとても素晴らしい機能だと思います。

皮膚温センサー機能
これもFitbit Senseの目玉機能の一つで、皮膚温度センサーにより、就寝時に皮膚温度を測定し、ベースライン(自分の平常時の基準値)と比較し変動がないかを確認します。
この変動が大きい場合は、月経周期や風の諸症状が出始めているという事ですので、この変動を確認する事で、健康異常を早めにキャッチする事ができます。

ECG(心電図)センサー機能
センサーは搭載されているのですが、心電図アプリ(ECG APP)は現時点でアメリカ食品医薬品局(FDA) の認可を受けておらず、リリースは今月中(10月)という事なので、この機能に関しては、後日アップデートしたいと思います。
血中酸素飽和度(SpO2)測定機能
SpO2という指標はコロナ問題が起きるまであまり認知されていませんでしたが、今回で多くの人に認知された指標ですよね。
簡単に説明すると血液中の酸素の量の割合で、安静時での健常者のSpO2値は96%~98%の範囲にあり、 90%を切ると呼吸不全と定義されます。
この機能はFitbitのSpO2専用の正式文字盤をインストールすると有効になり、睡眠時に測定され、次の日に測定結果がでます。
Apple Watchのように任意で測定したりできなく、専用の文字盤を使わないと有効にされないので、少しその点が不満が残ります。

Fitbit Premium健康メトリック機能
Premiumに申し込むと、Senseに搭載されているすべてのセンサーを使って、健康の異常がないかを呼吸数、心拍変動、皮膚温、酸素飽和度、安静時心拍数といった指標を使って確認する事ができます。
ここまでくるとフィットネストラッカーではなく、健康管理医療器具です!
Fitbit Senseの進化にはほんと驚かされます。





PurePulse 2.0心拍数トラッキング
Senseは新しく搭載されたマルチパス心拍センサーで、より正確な心拍数を計測できるようになったという事ですが、Fitibt Forumでは心拍数が頻繁に上下するエクササイズでは、Apple WatchやPolar H10といった心拍計の精度が高いと評判のデバイスに比べて、15~20bpsくらいの誤差や遅延があると報告されています。
https://community.fitbit.com/t5/Versa-3/PurePulse-2-0-news-and-reviews/td-p/4453399
私は残念ながら比較するデバイスが同じFitbitの製品しかありませんでしたので、この誤差や遅延については確認できました。
同じ経路・距離・走行速度で走った場合、Charge 4と比較しても特に変化はありませんでした。


アクティブゾーン(分)機能
Charge 4から導入された新しい健康指標で、アメリカ心臓協会が定めている1週間あたり150分間の適度なアクティビティ、もしくは75分の積極的なアクティビティをどれだけ達成できたかをトラッキングできます。

「適度」と「積極的」は心拍数で区別され、「適度」は心拍数が120bpm以下の脂肪燃焼ゾーンで、「積極的」は120bpm以上の有酸素運動またはピークゾーンとしています。
適度な運動であれば1分間1ゾーンポイントで、積極的な運動であれば1分間2ゾーンポイントになります。
毎日22分間のゾーンポイントを獲得すると7日で150分間になし、アメリカ心臓協会が推奨としている運動量を満たすという計算です。



アクティビティ管理機能
フィットネストラッカーの基本機能でGPS、心拍計、加速度センサーを使って、消費カロリー、走った距離、経路、平均速度をトラッキングしてくれる機能です。
この機能については特に新しくアップデートされている所がなかったので、「GPS搭載のFitbit Charge 4を徹底レビュー〜Charge 3との比較あり〜」や「Fitbit Versa 2を初代VersaとCharge 3と比較レビュー」の記事で詳しくご確認下さい。
心拍数がピーク、有酸素運動、脂肪燃焼ゾーンのいずれに入ると通知してくれます。

ラップごとの速度もアプリを起動する必要なくエクササイズ終了後に確認できます。


睡眠管理機能
この機能も特に新しくアップデートされている所がなかったので、「GPS搭載のFitbit Charge 4を徹底レビュー〜Charge 3との比較あり〜」や「Fitbit Versa 2を初代VersaとCharge 3と比較レビュー」の記事で詳しくご確認下さい。
Alexa機能
Versa 2から搭載されている機能でスマホアプリから簡単に設定する事ができ、内蔵されたマイクでAlexaに呼び出す事ができます。
通知機能
着信・テキスト・カレンダー通知機能してくれる機能です。
スマホから通知を受け取りたいアプリを選択する事ができます。

もちろん日本語にも対応しています。

アプリ機能
Apple StoreやPlay Storeのように自由にアプリをインストールする事ができます。
Fitbitアップストアが立ち上がってから3年近く経っている事もあり、さらにたくさんのセレクションがあります。

Fitbit Pay コンタクトレス決済
クレジットカードを登録するとNFCを使い、腕をかざすだけで支払いができちゃうという便利機能です。
日本の銀行や交通機関で対応している所はほぼ無く、先日やっとソニー銀行が対応したと発表がありましたが、残念ながらこの機能はまだまだ日本では活用できません。
まとめ
一日歩数、走行距離や速度、心拍数、消費カロリーのトラッキング、睡眠状態のトラッキング等、フィットネスを管理するだけなら¥36,355という価格は高過ぎするので、価格も¥18,782とリーゾナブルでバッテリーも5〜6日と長持ちするCharge 4がオススメですし、Apple Watchのようなスマートウォッチの基本機能であるアプリインストール機能、常時点灯機能、血中酸素飽和度(SpO2)測定機能を搭載したフィットネストラッカーが欲しければ¥27,264のVersa 3の方はコスパは良いと思います。
Senseを体調の異常やその徴候を早めに検知するための健康管理医療器具+エクササイズ管理デバイスを考えれば、¥36,355という価格は決して高くはないと思います。
万病の元であるストレスをEDAセンサーによる皮膚電気活動反応を測定できたり、病気の兆候となる体温の変化を確認できたり、心不全や呼吸器の異常を検知するための血中酸素飽和度(SpO2)測定ができたり、認可が出ればECG(心電図)センサーも利用可能になりますので、Senseはフィットネストラッカーを超えた超健康管理医療器具なので、健康はお金んに変えられないので、もう1万円を自分の健康を維持するために投資すると思えばこの価格な安いものです!