MisfitのスマートウォッチVaporの2世代目モデルVapor 2の発売から1年。最新のSnapdragon Wear 3100 チップセットを搭載し、進化した3世代目Vapor Xを、FitbitのフラップシップのCharge 3とも比較しながらレビューしていきたいと思います。
デザインと付け心地
今回購入したのは、Rose Toneカラーのシリコン素材のバンドモデル。
Vapor 2は41mmと46mmモデルがありましたが、Vapor Xは42mmのみで、幅は12mm厚くなりましたが、ボディにフルアルミを採用し、とても軽く、「業界一つけ心地の良いスマートウォッチ」という謳い文句の通り、一日中付けていても、重さや大きさは気になりませんでした。
スーツにもこの通り、マッチして、ビジネスシーンでも十分通用します。
こうやってVapor 2と比較すると、重厚感が増し、より高級がありますね。
Fitbit Charge 3 vs Misfit Vapor X
腕への接地部分が丸みをおび、軽く、つけ心地が良くなったCharge 3とは比べるとさすがに重くたく、ずっしり感はあります。
サイズや厚さの違いは気になりませんが、ランニング等、腕をよく振る運動を長時間していると、流石に重さに違和感を感じはじめました。
アクティビティ管理機能
Vapor Xもアクティビティ管理はVapor 2と同じようにGoogle Fitを使用して行います。
消費カロリー、距離、ペース、心拍数等のアクティビティのデータはどのフィットネストラッカーと同じように、加速度計、心拍数、GPSを使用して測定されます。
内蔵GPS機能
Vapor XにはGPSが内蔵されていますが、スマホを携帯する場合は、消費電力を抑えるために、スマホのGPSを使用する仕様になっているようです。
内蔵GPSの精度は、Fitbitのアクティビティデータのように、ランニングの経路情報が見えるわけではないので、正確には確認できませんが、同じ経路をランニングした場合の距離データは一緒でしたので、スマホと同じレベルの精度があるのではないかと思います。
心拍計機能
Vapor XもVapor 2と同じように心拍数をバックグラウンドで計測するというオプションを有効にすれば一日中心拍数を計測できますが、このオプションを有効にすると、朝一で100%の充電が、夕方5時頃には切れてしまいますので、刷新されたSnapdragon Wear 3100のチップセットでも充電を一日持たす事はできないようです。
アクティビティトラッキングをCharge 3と比較
Vapor X | Charge 3 | |
ジョギング 1 | ||
消費カロリー | 378 kcal | 369 kcal |
平均ペース | 6:48/km | 7:00/km |
歩数 | 7084 | 7057 |
平均心拍数 | 168 bpm | 124 bpm |
キックボクシング | ||
消費カロリー | 480 kcal | 326 kcal |
歩数 | 1047 | 1228 |
平均心拍数 | 102 bpm | 98 bpm |
ジョギング | ||
消費カロリー | 382 kcal | 366 kcal |
平均ペース | 6:21/km | 6:26/km |
歩数 | 6600 | 6589 |
平均心拍数 | 148 bpm | 131 bpm |
ウォーキング | ||
消費カロリー | 312 kcal | 496 kcal |
平均ペース | 14:55/km | 14:45/km |
歩数 | 9200 | 8962 |
平均心拍数 | 95 bpm | 81 bpm |
今回は、Vapor Xは内蔵GPSで、Charge 3はスマホのGPSを使用して、比較計測をしました。
ランニングもジョギングも平均ペースはほぼ同じなので、GPSや加速度センサーの品質に差がありませんでしたが、Vapor 2と同じように、Vapor Xの平均心拍数はCharge 3よりも高く、そのため、消費カロリーも多く計算されていました。
水泳トラッキング
防水性能が30メートルですので、Google Fitからエクササイズから水泳を選択する事により、水泳の動作に最適化された加速度センサーと心拍計を使用して、正確にカロリー計算ができます。
音楽再生機能
Vapor 3も内蔵ストレージが4GBがあり、Google Play MusicアプリやSpotifyアプリから自分の好きな音楽をダウンロードする事で、Wifiに繋がっていない環境でも、スマホなしで音楽再生ができます。
WF-1000XM3やAirPodsとのペアリングもスムーズにでき、音声が途切れたりする事もなく、快適に音楽を聞く事ができました。
通知機能
Wear OSの標準機能である通知機能を使って、プッシュ通知に対応しているアプリならどれでもVapor Xで受け取れる事ができます。
このように通知を受け取りたいアプリを選択できます。
LINE通知
Google Pay(NFC)機能
Vapor 2から搭載された決済機能です。
Google Payを設定すると、Vapor XをNFS対応のデバイスにかざすだけで、カードでの支払いができるという機能です。
設定はとても簡単で、Googleアカウントにすでにカード登録されていれば、そのカードを選択し、承認するだけで設定できます。
さっそく試してみました。「ピッ」となれば決済完了。カードを財布から取り出す必要がなく、簡単に決済ができました。
日本ではマクドナルドやイオンモール、少しずつ対応できる店舗が増えて来ましたが、まだまだ店舗数は少ないので、活用はできません。
Wear OSその他の機能
地図アプリ、翻訳アプリ、Google Assistantなど、スマートウォッチで人気のアプリはなんでもPlay Storeからインストールできますが、スマホと接続していても、Wifi環境ではないとこれらのアプリが使用できませんので、イマイチ使い勝手が良くないです。
バッテリーの持ち
Snapdragon Wear 3100チップセットの最大の売りは消費電力の低さなのですが、結論としては、24時間持ちませんでした。
心拍計のバックグラウンドで計測するオプションをオフにして使用した場合、就寝前の22:30の時点で残り20%でしたので、Sleep as Androidアプリで睡眠トラッキングをするために、バッテリー節約モードに切り替え、そのまま就寝しましたが、朝には時計の表示はされていましたが、設定していたアラームも鳴らず、Wear OSも起動する事はできませんでした。
またより正確な消費カロリー計算をするために、心拍計をバックグラウンドで計測するオプションをオンにすると、朝一でフル充電にしても、夕方頃には充電が無くなっていました。
改善点として、充電はいままでより早く、一時間以内でフル充電できるようになりした。
まとめ
「パワフルなCPUとWear OSに最適化された低消費電力」、時計の形状とストラップの改善により「世界一つけ心地の良いスマートウォッチ」という謳い文句で華々しくデビューしたVapor Xでしたが、正直Vapor 2からの改善が大きく見られず、少しガッカリでした。
現時点では、定価$279.99(約29,916円)が、Misfitのウェブサイトで$199.99(約21,369円)なので、この値段であれば、フィットネストラッキングができ、多機能なスマートウォッチとして利用するのなら、「買い」ですが、定価だと正直オススメできません。
一日一回充電しなければいけず、そのため睡眠トラッキングがしにくい、心拍数が一日計測できないので、一日の正確な消費カロリーが計測できない、またスマートウォッチとしてもWifi環境ではないと、ほどんとのアプリが利用できない、とちょっとフィットネストラッカーとしてもスマートウォッチとしても中途半端な品質になっており、今後の改善が期待したいです。
やはり現時点では、品質的にもコスパ的にも最強はFitbitのCharge 3か!?
購入をご検討の方へ
Misfit Vapor X
![]() |
Misfit Vapor 2
![]() |
Fitbit Charge 3
![]() |