スタイリッシュで高級感溢れるアナログ表示の活動量計を得意とするフランスメーカーのNokia(旧Withings)が心拍計を搭載したSteel HRを発売しました。
先日発売したばかりの同じアナログ表示のMisfit Phaseやベストセラー1位のFitbitの心拍計Charge 2とも比較しながらレビューしていきたいと思います。
デザインとつけ心地
パッケージを開けて、最初に思ったのは「落ち着いた大人の雰囲気があり、かなり格好いい!」でした。
基本デザインは、Nokia(旧Withings) Activité SteelやPopと変わりませんが、アナログの文字盤に心拍数や歩数データをデジタル表示するディスプレイがある部分は、ガジェット好きの方ならグッときます。
先日発売されたアナログ表示のMisfit Phaseと並べてみると、Nokia(旧Withings) Steel HRの方がステンレスケースや文字盤のデザインにより、高級感を増して見えます。
バンドの素材は、Nokia(旧Withings) Activité SteelやPopと同じシリコン素材で、肌に優しくフィットする感覚で、つけ心地はかなり良く、24時間付けていても、気になりません。
Misfit Phaseも同じシリコン素材のバンドを採用しており、つけ心地、エクササイズ時にかいた汗、シャワーや水泳時の水などの事を考慮すると、この素材が一番よいのかもしれませんね。
時計部分も心拍計が付いた分、Nokia(旧Withings) Activité SteelやPopより多少厚くなりましたが、つけ心地はあまり変わりなかったので良かったです。
Misfit Phaseと比べてもかなり薄いことがわかります。
革バンドはフランス製で子牛の革で作られており、この通り、かなり高級感が増し、フォーマルなビジネスシーンにも使えます。
ただ、皮が少し硬いので、シリコンバンドよりは、時計を身につけている感は増します。エクササイズ時や就寝時はシリコンバンドの方が違和感がないので、幸いバンドの交換は簡単なので、仕事とプライベートと使い分けても良いかもしれません。
アクティビティ管理
基本ウォーキングを含む、運動強度が低いエクササイズも自動で認識し記録をしてくれます。
エクササイズの自動認識の精度は比較的高いのですが、正確な消費カロリーの計算をするためには、
1. エクササイズの種類
2. 運動強度
のデータを手動入力する必要があり、少し煩わしいです。Fitbit Charge 2は心拍計を使い、運動強度の入力は不要です。さらに、エクササイズによっては自動で種類も認識してくれますので、このあたりは業界リーダーであるFitbitはさすがですね。
詳しくは、「Fitbit Charge HRとSurgeにエクササイズ自動認識機能(スマート・トラック)が凄い!」の記事をご覧ください。
この時に選択できるエクササイズは下記があります。
一つ困るのが「運動強度」で、自分が行ったエクササイズの運動強度がどれくらいなのかは、どうしても主観的になってしまいますので、自己申告で入力した運動強度を元に算出された消費カロリーが正しいのかわかりません。
さらにエクササイズの詳細情報を正確に記録するには、心拍計を活用したNokia(旧Withings) Steel HRの目玉機能の「継続心拍数モード」があります。
このモードは時計のボタンを長押しでオンにでき、再度長押しをしてオフにするまで、通常は10分間に一回しか計測しない心拍数を連続して計測する事ができ、エクササイズ時の消費カロリーや心拍数を正確に測定する事ができます。
心拍計がない活動量計は、ウォーキングやランニング以外のステップベースではないエクササイズの消費カロリーを正確に計算するためには、活動量計が自動で取得する「エクササイズの時間」と「歩数」以外に
1. エクササイズの種類
2. 運動強度
を手動で入力する必要がありましたが、Fitbit Charge HR・Charge 2・BlazeやこのWithins Steel HRは、エクササイズ中の心拍数を連続して計測する事により、運動強度がどれくらいか、酸素がどれくらい消費されたかを計算する事により、データ入力の手間を省き、正確に消費カロリーを算出してくれます。
継続心拍数モードのデータをFitbit Charge 2と比較
複数のエクササイズを行い、心拍計の精度、カロリー計算の結果をFitbit Charge HRと比較してみました。
Nokia(旧Withings) Steel HRで取得された平均心拍数がFitbit Charge HRと比べると高めだったためか、それぞれのエクササイズの消費カロリーはNokia(旧Withings) Steel HRの方が多めに算出されていました。
Steel HR | Charge 2 | |
ランニング | 60分 | 60分 |
消費カロリー | 698cal | 419cal |
平均心拍数 | 172 | 169 |
最大心拍数 | 179 | 183 |
ウォーキング | 63分 | 63分 |
消費カロリー | 582cal | 419cal |
平均心拍数 | 123 | 93 |
最大心拍数 | 180 | 129 |
サイクリング | 29分 | 29分 |
消費カロリー | 270cal | 170cal |
平均心拍数 | 86 | 97 |
最大心拍数 | 121 | 126 |
キックボクシング | 30分 | 30分 |
消費カロリー | 226cal | 246cal |
平均心拍数 | 134 | 126 |
最大心拍数 | 165 | 157 |
ウォーキング
サイクリング
キックボクシング
3軸加速度計の性能を比較
Fitbit Charge 2と一週間の歩数データを比較してみました。30%もの違いがありました。
どちらが正しいかの結論づけはできませんが、Fitbit Charge 2の方が加速度計の感度が良く、ステップではない運動、例えばサンドバッグを叩いた運動なども歩数としてカウントされていたりしていたので、Nokia(旧Withings) Steel HRの方がより実際の歩数に近いのではないかと思います。
Steel HR | Charge 2 | |
平均 | 11,711 | 15,341 |
12/19 | 12,691 | 15,905 |
12/20 | 7,912 | 11,812 |
12/21 | 9,461 | 12,649 |
12/22 | 15,100 | 18,429 |
12/23 | 12,165 | 13,381 |
12/24 | 12,049 | 17,348 |
12/25 | 12,599 | 17,866 |
消費カロリーの計算データを比較
Fitbit Charge 2との一週間の消費カロリーデータの比較です。10%の違いがありました。歩数はFitbit Charge 2の方が平均30%多いのに、10%の違いしかないという事は、Nokia(旧Withings) Steel HRの方が運動量に対して、多く消費カロリーを計算しているという事ですね。
このあたりの誤差はきっちり消費カロリーと摂取カロリーを把握して、体重コントロールをしたい人は大きいですね。
やはり心拍計がついていても、メーカーによってここまで違うと参考程度に使用するだけの方が良いかもしれませんね。
Steel HR | Charge 2 | |
平均 | 2,287 | 2,519 |
12/19 | 2,683 | 2,396 |
12/20 | 2,245 | 2,231 |
12/21 | 2,158 | 2,278 |
12/22 | 2,053 | 2,566 |
12/23 | 2,118 | 2,427 |
12/24 | 2,403 | 2,780 |
12/25 | 2,351 | 2,955 |
アプリの使い勝手
アプリはNokia(旧Withings) Activité SteelやPopと共通のアプリが使用されていて、基本機能はほぼ同じなので、「フランス製のNokia(旧Withings) Activite Steelのレビュー」記事のここでご確認ください。
画面のカスタマイズ機能
Fitbit Charge 2にもある機能ですが、ボタンを押して画面で表示される項目と順番を設定することができます。
アラームは毎日同じ時間に設定しているので非表示にしたい、歩数は一日に何回も確認するので最初に表示させたい、といった自分好みの設定をする事ができます。
通知機能
通知があるとバイブレーションと画面表示で知らせてくれる機能です。通知の対応しているのは下記の3つです。
- 電話の着信
- テキスト(SMS)
- カレンダー
最近MisfitがPhaseでLINEやメールといったアプリの通知は対応しましたが、Nokia(旧Withings) Steel HRは残念ながら身対応でした。また日本語対応もされていません。
この機能はFitbit Charge 2を含む他の活動量計でも標準になりつつある機能ですが、Nokia(旧Withings) Steel HRが他より良い思った点は、画面で通知されている時間が長い事と、ボタンを押して非表示にするまで、1度画面から消えても再度非表示される点です。
Fitbit Charge 2やBlazeも大きな画面があるので、通知詳細が表示されるのですが、確認する前に表示が消えてしまったという事がありましたが、Nokia(旧Withings) Steel HRはそういう問題はありません。
睡眠管理機能
自動的に就寝・起床時間を認識し、さらに「浅い眠り」と「深い眠り」の二種類の睡眠の質を分析できるようになっています。
さらにNokia(旧Withings) Steel HRは、就寝時の心拍数も計測してくれます。
実際の就寝・起床時間を記録して比較してみましたが、かなり正しく自動認識されていました。さらにFitbit Charge 2とも比較してみました。このデータにはほぼ差はありませんでした。
寝ているかそうでないかは、腕が動いてないか、心拍数が安定しているかで識別すると思いますので、あまり誤測定がないという事なんだろうと思います。
Steel HR | Charge 2 | |
平均 | 7:47 | 7:48 |
12/19 | 9:19 | 9:03 |
12/20 | 5:57 | 6:06 |
12/21 | 8:03 | 7:57 |
12/22 | 4:32 | 4:31 |
12/23 | 5:24 | 5:57 |
12/24 | 11:11 | 11:31 |
12/25 | 10:03 | 9:33 |
アラーム機能
設定した時間に振動して起こしてくれるという機能です。
アラーム機能はNokia(旧Withings) Activité SteelやPopにもある機能なので、詳しくは「フランス製のNokia(旧Withings) Activite Steelのレビュー」記事のここでご確認ください。
唯一の違いは、Nokia(旧Withings) Activité SteelやPopはアラームは文字盤をタップして止めますが、Nokia(旧Withings) Steel HRは、側面のボタンを押してアラーム止めます。
カロリー管理
ダイエットするにせよ、今の体重は維持するにせよ、体重をコントロールするには、カロリー管理が重要です。
そのためには消費カロリーと摂取カロリーを正確に把握する必要があります。
体重コントロールには何もマジックや近道はなく、消費するより食べると増量しますし、食べる量より、基礎代謝分とエクササイズして消費したカロリーの合計が上回れば減量します。
Nokia(旧Withings)アプリは、世界で1番利用されているカロリー計算アプリのMyFitnessPalと連携させる事によりカロリー管理をする事ができます。
このように基礎代謝分で消費されたカロリー分とエクササイズ分で獲得したカロリーの合計が摂取されたカロリーから引かれて数値が確認できます。
残りがあれば体重が減り、なければ体重が増えるという事なので、このデータを参考に体重コントロールをする事ができます。
バッテリーの持ち
Nokia(旧Withings) Activité SteelやPopは電池式で、8ヶ月持ちますが、Nokia(旧Withings) Steel HRは心拍計が常時作動しており電池の消費が大きいので、充電式の仕様になっています。
カタログデータでは充電は最大25日持つと書いてあります。
Fitbit Charge 2は充電は持って4日なので、Nokia(旧Withings) Steel HRを一回充電する間に、Fitbit Charge 2は3回も充電する必要がありましたので、充電の手間がとても煩わしく感じました。
結論
まずウォーキングとランニング以外のエクササイズをする方で、ダイエットや体重管理のために消費カロリーを正確に把握したいという事には超オススメです。
つけ心地、エクササイズの自動認識機能(スマート・トラック)、アプリの使い勝手を優先するならFitbit Charge 2ですが、オシャレ性、フォーマルでの利用、充電の持ちを優先するなら断然Nokia(旧Withings) Steel HRです。
消費カロリーの把握はアバウトで良いという事は、充電の手間がなく、オシャレ性の高いMisfit PhaseかNokia(旧Withings) Activité SteelやPopが値段も安くオススメです。
購入をご検討の方へ
Nokia Steel HR
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Misfit Phase
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Nokia Activité Steel
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Fitbit Charge 2
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